吹井の子持ち岩さま
長岡郡三里村(現高知市)吹ヶ井の田の中にえのきや杉の老樹に囲まれた大きな石灰岩があり、岩のそばに小さいほこらを建てて子持ち岩さまと呼んでいるお宮がございます。
乳のない人に乳をさずける神様として信仰せられ、遠くから願掛けに来るものが今にあるようであります。
願を掛けるには、ほこらの前で飯をたき、ようふき上げたら乳が出ると言い、ユキヒラなどを持ってきて、炊いているのを見かけることがあると申します。
(土佐の民俗叢書「土佐の傳説」桂井和雄著 昭和26年8月1日発行)
子持岩神社(仁井田吹井)
祭神、勧請年月、縁起沿革などは不詳。
地元では子持ち岩さまと呼んでおり、お乳の出ない人が拝むと乳が出るようになると言われ、御利益に授かった女性も少なくないという。同神社には山の神なども合祭されているといい、旧暦5月15日と、同10月15日に地区の人たちが集まってお祭りをしている。
(三里小学校開校100周年記念誌「三里のことどもーお宮とお寺と」昭和55年11月9日発行)
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